手足のしびれ

手のしびれには、次のような特徴がみられます。

●手のしびれの原因

神経を圧迫する原因の多くは筋肉の緊張によるもので、首や胸まわりの筋肉が硬くなると手のしびれを起こします。
また、手のしびれは次のような病気・疾患が原因で起こる可能性もあります。

・頸椎椎間板ヘルニア
・手根管症候群
・肘部管症候群
・頚腕症候群
・胸郭出口症候群

頸椎椎間板ヘルニアは椎間板から突出した髄核が神経を圧迫し、しびれの症状をきたす病気です。
ヘルニアは若い方に多く発症しますが、高齢者の方も頸椎の変形によって発症することがあり、ひどい場合には手術の適応となることもあります。
また、頚腕症候群はデスクワークを行う方が発症しやすく、長時間の座り作業が原因で発症し、しびれをきたすと考えられています。

●手のしびれの症状

手のしびれが起こると、次のような症状がみられます。

・手や指の感覚が鈍くなる
・手の甲や指先にピリッと痛みを感じる
・手や指に力が入りにくくなる
・手や指が冷えたように感じる

しびれの強さは人によって違いがみられ、常にしびれを感じる方や、手を使う作業を行った後にしびれが強くなるといった方など、症状が現れるタイミングも異なることが特徴です。
また、冷えによってしびれを起こしやすくなるといった症状もみられます。
そのため、しびれを改善するためにはしびれの原因を明確にしなければなりません。
しかし、しびれの原因は一般の方では分からないことがほとんどです。
しびれの症状を早期に改善するためには、整骨院・接骨院や医療機関へ行くことをおすすめします。

足のしびれには、次のような特徴があるといわれています。

●足のしびれの原因

足のしびれの多くは、坐骨神経の圧迫が原因といわれています。
また、坐骨神経の圧迫をともなう病気・疾患には次のような症状が挙げられます。

・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・坐骨神経痛
・関節リウマチ
・血流障害
・その他内臓疾患
など

腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症は、椎間板（髄核）による坐骨神経の圧迫、脊柱管（神経が通るトンネル）が狭窄する（狭くなる）ことで足にしびれが現れる病気です。
腰部脊柱管狭窄症は加齢や筋力低下によって発症することが多いため、慢性的な腰痛を抱えている中高年～高齢者の方は発症のリスクが高いといわれています。
また、不良姿勢でいると腰や臀部（お尻）の筋肉に負担がかかり、筋肉の緊張によって坐骨神経を圧迫する可能性があります。
そのため、長時間座り作業を行う方も足のしびれを起こすリスクが高まります。

●足のしびれの症状

足のしびれは手のしびれと同様、感覚異常や力が入りにくいといった症状がみられるといわれています。

・太もも
・すね
・足の甲
・足の指
・足の裏

おもに上記の部位にしびれの症状が現れやすいです。
また、中高年の方に多い腰部脊柱管狭窄症やすべり症では、歩いているうちに下肢のしびれが出現する「間欠性跛行（かんけつせいはこう）」がみられることがあります。
一方、スポーツを行う方は、筋肉の疲労や緊張によって一時的に神経が圧迫されしびれをきたすこともあるため、練習後や日頃のケアが重要です。
腰や下肢は日頃から負担がかかりやすい部位であるため、筋肉の緊張による足のしびれが起きやすくなります。

手足のしびれを改善するためには、次のような対処法が有効といわれています。

●しびれが起こる姿勢を避ける

姿勢によっては神経の圧迫が強くなり、しびれが増強する可能性があります。
そのため、しびれを生じるような姿勢は普段からできるだけ避けるようにしましょう。
しびれにつながりやすい姿勢の例は次のとおりです。

・前かがみになる
・上を向く
・長時間同じ姿勢で座る
・同じ姿勢で手を動かす

しびれを起こす動きや姿勢は決まっていることが多いため、上記のような動き・姿勢を避けることがしびれの軽減につながります。
普段どのようなときにしびれが起こるかを把握し、しびれが起きやすい姿勢をとらないよう心がけましょう。

●温める

身体を温めることによって血流が促進され、筋肉の緊張も和らぐため、神経の圧迫を軽減させることができるといわれています。
温める際には次の方法がおすすめです。

・入浴時湯船に浸かる
・カイロを貼る
・蒸しタオルを巻く（首）

新鮮な血液が身体中を循環することで、しびれの改善につながると考えられています。
手や足を温めるだけでなく、全身の血流を改善するために湯船にしっかりと浸かりましょう。

●筋肉の柔軟体操

しびれの原因となる筋肉をストレッチして、柔軟性を高めることでしびれの改善が期待できます。

・首のストレッチ：首を横に倒して力を抜き、片手で首を傾け首の横の筋肉を伸ばす
・腰のストレッチ：仰向けの状態で両膝を曲げ、膝を揃えたまま左右に倒す
・ハムストリングスのストレッチ：両脚を伸ばした状態で床に座り、つま先を掴むように身体を前に倒す

上記のストレッチを、入浴後の身体が温まった状態で行うと効果的です。

手足のしびれを予防するために、適度な運動や水分摂取などを心がけましょう。

●適度な運動

筋力低下や柔軟性の低下は、しびれにつながりやすいといわれています。
日頃運動を行っていない方は、ぜひ次のような運動を行ってみてください。

・ウォーキング
・ラジオ体操
・腕を大きくまわす
・階段の昇り降り
など

日頃から腕や腰を動かすことを心がけ、筋肉の緊張を起こさないようにしましょう。

●水分を摂取する

身体が水分不足になると脱水症状を起こし、筋肉の緊張が強くなるといわれています。
そのため、普段からこまめに水分を摂取し脱水によるしびれを防ぎましょう。
次のような環境では脱水状態になりやすいため、注意が必要です。

・運動中
・運動後
・たくさん汗をかいた後
・夏場の暑い日
・就寝時

高齢者の方は、若い方と比較して身体の水分が少ないといわれています。
手足のしびれを予防するために就寝前や夜中目が覚めたときなど、こまめな水分補給を行ってみてはいかがでしょうか。

●症状が現れたタイミングで早めの対処

しびれの症状はさまざまなタイミングで起こります。
また、しびれの症状は長引く可能性もあるため、しびれが現れたら早めに対処することが大切です。

・体勢（姿勢）を変える
・作業を中断する
・体操やストレッチを行う
・マッサージをする
・整骨院、接骨院へ行く

しびれをかばってしまうとほかの部位に痛みを生じる可能性もあるため、できるだけ早く原因を探って適切な対処を行いましょう。

当院では、今のお身体の状態を検査し手足のしびれの原因を見極めて施術を行います。

施術では超音波、ハイボルテージ、テーピング、骨盤矯正などを効果的に組み合わせて症状の改善を目指します。

超音波は1秒に100万回〜300満回のミクロマッサージで振動を与える施術です。筋肉のこりや緊張を軽減させ、新陳代謝を活発にすることで鎮痛効果が期待できます。

ハイボルテージは損傷組織が奥深くに広がっている場合や誘発物質を発生している部位に高電圧の電気を与え組織の回復を促進していきます。

テーピングは血流促進、腫れの軽減、筋肉の補強に効果が期待できます。

検査結果に基づいた適切な施術により、しびれのでづらい身体づくりをサポートします。